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第一子と第二子の攻防とその回避

「どうして姉は私を嫌うのだろう?私が一体何をしたっていうんだろう?」

 

A子さんは、自分の一つ上のお姉さんとの関係でずっと悩んできました。子どものころはそれなりにやれていたのに、大人になってから姉との関係がどんどん悪くなっていきます。

 

子どものころはもちろんけんかもありましたが、それほど仲の悪い姉妹というわけでもなくそれなりにやってこれたのです。

 

自分は姉のことを好きだし頼りにしているのに、なんだか突き放されたと感じたり冷たいと感じることがとても多くなってきたのです。

 

嫌われるようなことをした覚えもありません。それなのになぜかとても姉に嫌われているような気がします。

どうしてなんだろう?と考えてもわかりません。でも姉妹である以上はずっとこれからも付き合っていかなければならない相手です。もしもこれから先どんどん関係が悪くなるようでは困ることも多くなっていきます。

年々歳をとっていく親のこともありますので、どうしたものかと一人で悩んでいました。夫に相談しても「気にしすぎではないか?」と言われるばかりで、気持ちがすっきりすることはありません。誰にも相談できずに悩んでいたのでした。

そんな時にある決定的なことが起きました。

親の世話をしている姉にちょっと意見を言ったところ有無を言わさずに却下されてしまってとても傷ついたのです。まるで自分の意見など必要がなく自分の存在そのものを否定されたように感じてとても悲しくなったのでした。

「どうして私はこんなに嫌われているんだろう?全く聞き入れてもらえないってどういうことなんだろう?」そう思ってご相談にいらしたというわけです

「そうだったんですね。全然耳を傾けてもらえないのは悲しことですよね。」

 

「はい、自分の存在など全く必要とされていないと感じました。」

「でしょうねえ。どうしてお姉さんはそういう態度をとったんでしょうね。」

「それが全く分からないんです。親のことであれこれ言ってやってもほとんど受け入れてもらったことはありません。」

「お姉さんの状況はどんな感じですか?」

 

「自分の親のことだけでなく配偶者の親も抱えていますからとても大変だということはわかります。でもだからって全くこちらの言うことを聞かないというのはどうなのかなとそうも思います。」

「お姉さまの置かれている状況については理解できておられるようですね。まあいずれにしても第一子であるお姉さまと第二子であるA子さんには根本的に相いれないものがあるので、その辺はアドラー心理学で読み解くことは可能です。お聞きになられますか?」

「はい、ぜひお聞きしたいです。なぜどうして姉がああなるのか・・ヒントが欲しいです。」

「わかりました。 ええとね、生まれた時のことから考えてみます。そうするとわかりやすいので。」

 

「そんなに前のことにヒントがあるんですか?」

 

「ええ大事なんです。兄弟間がうまくいかないのはこの生まれた時からの状況にあると言っても過言ではありません。最初にお姉さんが生まれた。ですからお姉さんは最初は一人っ子だったわけですよ。そうすると親の愛を一心に受けていたんです。これはわかりますよね。」

 

「はい、わかります。」

「ところが二番目のA子さんが生まれて親の愛や注目がどうなると思います?」

「私に向くんですよね。」

「そうそう、そうなんです。親の愛と注目がどうしても小さくて手がかかるあなたに行くようになった。そうするとお姉さんはどう感じるでしょうか?」

「親をとられた?とか・・寂しい・・とか悲しい・・とか?ですか?」

 

「そうね、そうするとあなたのことはどういう存在だと思うと思いますか?」

「親を自分から取り上げた相手だと。。」

「そうだと思います。年の近いご兄弟には多い状況です。ほかにもいろいろ考慮しないといけない点はあるけれど、おおむね最初の子と二番目の子にはそういう確執がもともと起こりやすいってことです。この時に親が第一子にどうかかわるかによってその後は変わっていきますが、ほとんどの親御さんは目の前の子育てに精一杯ですから、そこまで考えが回らないのが普通です。」

「そうなんですね。。だから私が何をしたわけでなくても基本的に姉は私をそういう存在だとして捉えているってことになるんでしょうか。。」

 

「お互いに大人同士ですからそれまでは表面的にはやれていたとしても、どちらかが気持ちに余裕がなくなったり、何か困った状況に陥ったりした場合にはそういうことが表に出てきやすいと思います。」

 

「そうなんですね。。なんだかショックです。。姉がそんな風に私のことを思っていたとしたら。。」

 

「でもそれってお姉さんの捉え方の問題ではないかしらね。あなたには何の落ち度もないと思いますよ。これからどうしていくか、この辺りを踏まえたうえで考えていくことは可能ですから。」

 

「ありがとうございます。ずっと付き合っていかなければならない相手なのでできればうまくやっていきたいので。」

 

「わかりました。それではこれからどうしていくかご一緒に考えていきましょうね。」

 

今までの親子関係は完全にタテであり、家族間にもタテの関係が当然のようにあります。そして兄弟を良かれと思って競わせるといった方法をとっておられる方もおられるでしょう。

 

しかしながら、基本的には第一子と第二子にはこういうもともとのバックグラウンドがあるのだということを知ったうえでの配慮が必要となるのではないでしょうか?

 

親が力を失い、介護や見取りの時になってこういう兄弟間の争いごとは表面化することが多いと感じています。もともとあったものが露になるのです。

 

ご参考になれば幸いです。

ごあいさつ

代表・高橋直子
資格、経歴

日本アドラー心理学協会認定・マスタープラクティショナー

日本支援助言士協会認定・コミュニティカウンセラー

日本ブリーフセラピー協会認定・ブリーフコーチ・エキスパート

ヒューマン・ギルド社認定

SMILEリーダー、ELMリーダー&トレーナー

誠実に一生懸命に丁寧に
15年の臨床経験に基づいて「受講生さんを笑顔にする」をモットーにしております。ご相談はお気軽に。

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すべきことが明確になり、重くのしかかっていた悩みから解放されました。
仙台市のNさま

思春期の子どもとの関係に悩んでいてアドラーの本に出会い受講しました。子どもを支配しようとしていた自分に気づかされました。何から取り組んでいったらいいのか明確になり、重くのしかかっていた悩みから解放されました。

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